総長様は極甘な妄想を止められない



俺の心が絶望に飲み込まれそうになった

ちょうどその時


「誰か! 助けてください!」


中学生くらいの女が、大声を上げた。




「誘拐です! 
 誰か! お願い!」



ポニーテールを振り乱しながら

黒い車に駆け寄っていく。





その女は、運転席のドアを開け

上半身をつっこみ

車から出てきたかと思うと



膝まで草が伸びた原っぱに

「エイっ!」

思いきり、何かを投げこんだ。







「車の鍵、どこに投げやがった!」


2人の男が、慌てて車から降りてくる。




「なんてことをしてくれたんだよ!」


一人の男が、女の腹をけり上げた。