なんて健気で良い子。
可愛い。
可愛い。
可愛い。
触れたい。
体温を感じたい。
俺だけのものにしたい。
俺の恋心が暴れだし
自分でも暴走を止められず。
ベッドに腰を掛けた俺は
覆いかぶさるように
桜井の顔の横に、手の平を突き刺す。
「オマエの唇は
俺が一生、愛してやるからな」
俺はそのまま強引に
桜井の唇を奪って……
ひぃあ?
うわっ、うわうわっ。
ダダッ…ダメだろうが!
弱ってる女を襲う、総長なんて!
彼氏でもない男が
寝ているときに覆いかぶさってくる。
現実にそんなことがあったら
恐怖 ホラー
サスペンスじゃん!!
犯罪! 100%。 間違いなく。
壁ドンじゃなくて……
ベッドドン? 布団ドン?
しかも名前が、ダサダサだっつうの。
はぁ~~~~~。
「桜井が俺のことをを
好きになってくれたらなぁ……」
ため息を吐き出した途端
失恋の痛みが、ズキズキと戻ってきた。
「桜井に出会ったあの日。
俺が告白してたら
この現実も変わっていたかもしれないな」
3年前の情けない自分を思い出し
ため息は止まらない。
俺はソファに座り込み
恋に落ちたあの日を、思い出すことに。



