結婚式の準備で久しぶりに開いた幼稚園の卒園文集。 私はすっかり忘れていたのに、春馬はずっと覚えていてくれたことに気づいた。 春馬は自分の夢だけじゃなくて、ちゃんと私の夢も一緒に叶えてくれた。 少しだけ遠回りして、少しだけ余所見もしちゃったけれど、私の将来の夢は小さい頃描いた通りだった。 幼稚園の卒園文集、淡いベージュの表紙を捲った8ページ目。 きじま はるま 「まりあのびようし」 こうだ まりあ 「はるまのおよめさん」 おしまい