お前を奪い返す〜俺様御曹司の独占欲が燃え上がる

「隼斗、どう言うことなの、何も食べさせてなかったの」

俺に食ってかかってきたドクターは、高校時代の同級生、真山リカだ。

「ちょっと待て、知らねえよ」

「社員でしょ?」

「ちげえよ、社員じゃねえよ」

「どうして社員じゃないのに隼斗の会社にいるのよ」

「そう、ポンポン言うなよ、だから貰い手がないんだぜ」

「ちょっと、大きなお世話」

「それはともかく、具合はどうなんだ」

「胃の中が空っぽなの、だから点滴を施してるところよ、しばらく体力回復まで入院ね」

「そうか、よろしく頼むよ」

「入院の手続きしていってね」

「分かった」

俺は入院の窓口へ向かった。

「こちらに必要事項をご記入ください」

名前は美咲まりか、住所は……俺の住所でいいな、それから……あとはわかんねえな。

「保険証お持ちですか」

「保険証?」

ちょっとバッグの中を失礼

財布には金が全く入っていなかった。

バッグの中はスマホと他には何も入っていなかった。

「保険証ないですけど」