「でも!ボク、頑張ります!
ノゾミさんが少しでもワクワクしてくれるように!笑顔になってくれるように、励みます!」
その言葉と笑顔は、間違いなく私をもう一度立ち上がらせてくれた。
「だから、見ていて下さい!
これからのボクを、他の誰でもないノゾミさんに見ていてほしいんです!!」
その言葉は……。
いや、彼は、間違いなく夢の配達人の秘書として生きる私の道を一緒に歩んでくれる、新たな光になった。
いつか彼は大物になる、と感じた予感が間違いではないと確信するーー。
ジャナフ君の言葉は、いつだって私を癒してくれる魔法の呪文だった。
私はさっきまでとは違う、暖かくなった心の奥底から込み上げてくる涙を堪えながらジャナフ君の手をもう一度握り返した。
「っ、……はいっ。
分かりました、見てます……しっかりと。
だから、これからジャナフ君が見る輝く景色を私にも見せて下さい!」
ーー大丈夫。
私は、まだ笑う事が出来る。
「約束ですよ?
破ったら、承知しませんからねっ?」
そう言って微笑むと、「はいっ!約束です!」と笑顔で答えたジャナフ君が私をベンチから立たせるように優しく手を引いてくれた。
微笑み合う私達。
そして、同時に
「「甘い物でも、食べに行きましょう!!」」
って言って……また、私達は笑った。
ゆっくりでいい。
ゆっくり、ここから歩き出そう。
大丈夫。一緒に歩みを揃えてくれる人が、私にはいるのだから……。
……
…………。



