「私も、ロメオとちゃんとお付き合いしたい」

私がそう言うと、ロメオはまるで花が咲いたように幸せそうな笑みを浮かべ、「ありがとう」と厚めの唇が動く。そして、私たちの距離はゼロになった。

高校を卒業し、無事に大学に進学をするようになってから私とロメオは同棲を始めることにした。もちろん、お互いの親にはお付き合いしていることは話して、お互いの両親にちゃんと紹介済み！

一緒に物件を見て回って、家賃が比較的安めのアパートの一室を借りることができた。駅からはかなり遠いけど、学生のアルバイトで稼げる分は限られているから仕方ない。

荷物を二人で運び、ある程度片付けていたらあっという間に夕方になっていた。時間の流れが思っていたよりも早くて驚いてしまう。

「夕食、作ろうか」

「そうだね。もうこんな時間だしパスタでいい？」

私がパスタを茹で、その横でロメオがトマトのサラダを作ってくれる。隣をチラリと見れば、ロメオの手際がとても良くて驚いてしまう。

「ロメオ、料理得意なの？」

「うん。料理作るの好きで休日はよく作ってたよ」

「なら、料理担当を任せようかな。私より手際いいし」

「ええ〜。料理は一緒に作りたいよ。一緒にお話ししながら作った方が楽しいじゃん！」