「エマ、一生大切にする。僕の家族になってほしい。君じゃなきゃ僕はダメなんだ。……結婚してください」

友達が笑って拍手をしているのを見て、これが夢じゃなくて現実だって理解した。そして、理解した瞬間にただ嬉しくて。気が付けばリオンのことを抱き締めていたわ。

「そんなの、返事はYes以外にあると思う?幸せにしなきゃ許さないんだから!」

「ありがとう。嬉しいよ」

リオンは今にも泣き出してしまいそうな声で言い、あたしを抱き締め返す。周りから「ヒュー!」「おめでとう!」という声が上がった。

あたしの左手の薬指に指輪が嵌められる。そして、リオンとあたしの唇がゆっくりと重なった。

「二人で幸せになろう。温かい家庭を築こう……」

そう心に誓いながら、あたしとリオンは一瞬離れた唇を重ねた。