「年取ってから、後悔したって知らないからね」 ささやいた耳たぶに最初で最後のキスをして。 ちょっとした仕返しに、噛みつくように歯を立てる。 痛みに叫んだ雄太さんからパッと離れると、ニヤッと笑って、背を向けた。 長年の片思いを一瞬で玉砕してくれたんだから、乙女の牙くらい甘んじて受けなさい! そして、あともうちょっとくらい、その痛みで、私の気持ちを覚えてて。 口にできない最後の想いを込めて。 私は明るい光の中に立ち、ヒラヒラと手を振った。 「じゃあね。バイバイ、伯父さん」 ー fin ー