「ここに生徒会がなんの用だ」

「コイツが特悪棟を知らないから実物を見せに来た」

「そうか……って、バカじゃねえの?

ここをどこだと思ってるんだ?わざわざ女をここに連れて来て、さっさと戻りな」

「分かった、帰るわ……そんな、訳ねぇだろ」



ミキラさんは、海都さんに拳を降った。

それを、海都さんは片手で止めた。

「!……」

ミキラさんが海都さんの後ろを見て固まる。


海都さんの後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。

「海都、2人が悪いことをしたな」

海都さんはビクともせず後ろを振り返る。

「全くだ」

「にしてもなぜお前が俺の親父を知ってるんだ?」

「たまたまだ。通り縋りに声をかけられただけだ」

海都さんは自分の棟に入って行った。


ルキさんは、ミキラさんを睨みつけた。

「ミキラ。なぜ原を連れ出した」

「案内しただけだ」

「そうだとしても、原に何かあったらどうするつもりだったんだ?」

「……」