【風子side】
放課後になると心遥はトト先輩といつも一緒に行動するから、お疲れ会もそちらと合流していくと出ていき
瑠璃佳までも今日はトラ先輩に呼ばれたからと出ていった。
残された私は送られた地図を見てトラ先輩の家に行かなくちゃなんだけどまだ時間あるし、図書室によって行くことにした……のだが…。
「え…?」
そう、図書室にきたら図書室の隅に瑠璃佳とトラ先輩が居て凪桜先輩を瑠璃佳が好きだなんて話をしていたのだ。
瑠璃佳も否定してないし、どういうこと??
「ど、どうしよう…」
私に気持ちがバレないようにトラ先輩と付き合って、気持ちを消そうとしてる。
でも、そんな努力をしてくれてるのに無かったことにしていいの?
とりあえず立ち聞きは良くないと思い直ぐにその場を離れて困惑しながら図書室内をグルグル回っていると、前を見ていなかった私は人にぶつかってしまった。
「わっ!ご、ごめんなさい!」
いくら考え事してたからって人にぶつかるなんて…と焦って謝りながら顔を上げると、ぶつかった相手は今日暴言を言ってきた一颯くん。
もちろん一颯くんは嫌な顔をしていて、タイミング最悪だと自分の運の悪さを呪いたくなる。


