「別にトラはなにかしたりしないけどダメなの?
ナンパには乗ろうとしてたのに?」



「嫌味ですかぁ〜?
とにかくダメですぅ」






ナンパとはなんのことか分からない凪桜先輩と瑠璃佳の会話を黙って聞く。


隣の心遥とトト先輩は完全に二人の世界に入ってるし。






「んー、じゃあ付き合う?」



「「「え??」」」






突然突拍子もないそんなことを言い出したのはトラ先輩。



いつもと変わらぬ爽やかで優しい笑顔で冗談なのか本気なのかも全くわからなくて私も瑠璃佳も、さらに凪桜先輩までも目を天にして驚く。



そんな私達の顔を見てクスクスっと笑うトラ先輩の真意はやはり分からない。






「冗談だと思ってる?そんなことないよ?
ルリちゃん可愛いし付き合うなら全然付き合いたいと思うよ?」



「な、なんですかぁそれぇ〜!
家でお疲れ会したいだけでそこまでしますぅ〜?」



「ん、まぁそれで丸く収まるなら全然いいと思うよ?」






そんな発言にトラ先輩は誰かと付き合うことをそこまで重要視してないのが伝わってきた。



でもそれを瑠璃佳は何かしら察したのか、んーっと口をとがらせ悩んだ後にっこりと笑う。







「じゃあ付き合いましょぉ〜!
それが丸く収まりますもんねぇ〜!」






ニコニコと軽い気持ちで付き合うことを了承した瑠璃佳に私も凪桜先輩も驚きを隠せなかった。




え、どうなるの?これから…。