「ほんとに面白いですよねぇ〜風子ぉ〜!
素直でいい子なんですよぉ〜」
笑って優しい顔で私の頭を撫でながらそう言ってくれる瑠璃佳はどの角度から見ても改めて美人だと感心する。
「うんうん、数回しか話したことないけどいい子なのが既に伝わってくるよ」
「ですよねぇ〜!
ところで花吹先輩って自分を好きな女子を遠ざけるって噂あるんですけどぉ、まさか風子に対してそんなことしたりしてないですよねぇ?
勇気出してる女の子を無下になんてしないですよねぇ〜?」
ニコニコと笑顔を絶やさずに、でもしっかりとトラ先輩にクギを刺すようにそう言った。
ニコニコしつつ意外とこう言う強気なとこがあるから瑠璃佳は怒らせると絶対怖いタイプだと思ってる。
言われたトラ先輩は人の良さそうな笑顔を絶やさずに口を開いた。
「俺とナギとトトは小学校からの付き合いだけど、ナギはハッキリとものをいうから避けられてるって勘違いする子はいるよ。
でも、みんなに対していつもあんな感じの塩対応だから遠ざけるかどうかは本人の認識次第じゃないかな?」
「そうなんですねぇ〜、私達も小学校からの親友なんですけどぉ、そんな人が言うならそうなんですねぇ〜」
「心配しなくてもそう悪いやつじゃないよ。
不器用なだけだから、安心して?」
そんなトラ先輩の言葉を聞いて私はほっとした。
少し話しただけでもわかる、悪い人じゃない感じが本当でよかった。


