「先輩今笑いましたね!?
かっこいいです!!好きです!!」






突然の笑顔の暴力に私がそう言うと、一瞬で笑顔を引っ込めてしまう先輩。






「笑ってねーよ。」



「嘘です!笑いました!」



「うるせぇ。さっさと自分の教室帰れ、もう朝礼始まる時間だぞ」






凪桜先輩のそんな言葉に時計を見て私は飛び跳ねる。



朝礼開始まであと2分。


既に一緒に来ていた心遥と瑠璃佳は居なくなってて、なんで声掛けてくれなかったの〜。






「また昼休み来るので先輩について色々教えてください!」



「やだね」



「では!」






先輩の嫌だって言葉を振り払うように私はその場をいそいそと走り去る。



後ろからトト先輩の『楽しい子だねっ!』なんて声が聞こえてきたけど、それに対して凪桜先輩が何を言ったのかはわからなかった。





よく、こんな積極的に動いて怖くないのかって聞かれることがある。




怖くないことは無いし、自信もない。




でも、行動も告白もしないで振られるよりは100倍マシだし私の全力でぶつかってダメだったら私も納得することができるしね。




それにしても、先輩みたいな一目惚れは初めてだからトキメキが止めらないどころかずっと上がっていく感じが今までと違って楽しい。




今はただ楽しいって気持ちを大事に行動しよう!




相手の迷惑にそこそこならないように気をつけつつ、ね。