【風子side】



凪桜先輩にトラ先輩に呼ばれたから待っていてと言われて待つこと数分。






「お待たせ」






帰ってきた凪桜先輩は少し悩んでいるようにも見えた。



なんとなく、だけど。






「何かありました?」



「いや、何も。」






いつもと変わらないような、でもなんだ困ったような悩んでるような先輩の変化は気になるけど先輩が話したくないなら仕方ない。






「瑠璃佳どうでした?大丈夫でした?」



「あぁ、トラと話してて落ち着いてた」



「良かったです!
とりあえず一件落着ですね!」



「だな」






心遥は辞めることになるけど、トト先輩とは大丈夫そうだし。



瑠璃佳も問題ないみたいだし良かった。






「なんか、恋愛って難しいよなー。」



「そうですか?」



「やっぱ風子で良かったよ」






しみじみとそう言って私の頭を撫でる凪桜先輩はやっぱり何かあったのかな。



それでもこうして私でよかったと思ってくれるのは嬉しい。



私の何が良かったかはよく分からないけど!






「私は凪桜先輩じゃないとダメです!」



「あはは、ありがと」






凪桜先輩以外だなんてもう1ミリも考えられない。



私の一生を凪桜先輩に注ぐほど大好きだから。






なんて笑い合いながら手を繋いで校内へと2人で戻って行ったのだった。