翌日
まずは知ること!を目標として私は2人と朝2年の教室にやってきた。
「失礼します!花吹凪桜先輩いますか!!」
教室でそう声をあげた私に駆け寄ってきたのはまたしても昨日の可愛らしい先輩。
「あ!昨日の道場破りの子だーっ!」
「1年3組の七海風子です!」
「ふーちゃん!」
「はい!」
「僕は皆戸 透斗(みなと とうと)!トトくんって呼んでいいよっ!」
「トト先輩ですね!」
可愛いトト先輩と笑い合い、トト先輩はチラッと横にいる2人を見て首を傾げる。
「あ、風子の親友の和泉心遥です。」
「ハルちゃん!」
「同じく守谷 瑠璃佳ですぅ〜」
「ルリちゃん!」
トト先輩は何かとあだ名をつけたがるのかな?
それもまた可愛い仕草と可愛い顔に似合うんだけどね。
って!そんなことを話してる場合じゃないのよ!
「トト先輩!凪桜先輩はどうしてこの大声も聞こえてないんでしょうか!」
「聞こえてると思うよっ!
聞こえないふりじゃないっ?」
「聞こえないふり!?
何故ですか!」
「ナギくんってモテるから告白しに来る子を相手にしてたらキリがないからじゃないっ?」
「そんなにおモテになるんですか!そこも素敵ですね!」
しかもクールに対応するだなんてまるで私の積極的を試されてるみたいでそれはそれで楽しいじゃないですか!
とにかく前向きに考えようと前向きに考えて笑うと、トト先輩は優しく笑って私の手を取った。
「おいでっ!」
手を取って連れられるままに教室の中に入る私。


