俺様で暴君な先輩は、ときどき甘々。




「いやいやいやっ!! そんなわけないですよっ! だって、柳井先輩も知ってますよね? 黒岩先輩があたしに厳しいこと」



文化祭実行委員の仕事が始まってからというもの、あたしは黒岩先輩に怒られっぱなしだし。


それに、心なしか他の人たちよりもあたしに対する言い方のほうがキツいような気がする。


これのどこが、黒岩先輩に嫌われてないって言えるの?



「確かに、誠はだれよりも明莉ちゃんに厳しいと思うよ。でもそれは、誠があかりちゃんならついてきてくれるって信じてる証拠でもあるんだよね」


「えっ? 黒岩先輩があたしのことを信じてるんですか?」



あたしの質問にコクリと頷く柳井先輩。



「明莉ちゃんが誠にたてついて生意気なことを言うのは、それだけ文化祭に対して本気なんだって、誠が言ってたんだ。それでも、誠は明莉ちゃんのやる気を買ってるんだよ」


「嘘……っ」



俺様で暴君な、あの黒岩先輩があたしをそんなふうに評価してくれてたなんて。