辺りは真っ暗だが、心なしかヒナタの耳が赤く染まっているように見えた。


 ヒナタの真剣さを目の当たりにして、私にも勇気がふつふつとわいてきた。


「私も。…私も、ヒナタのことが好きです」


 私がそう言うと、ヒナタは昔の無邪気な頃のように笑った。


 最近少し冷たくなったような気がしたが、また昔のヒナタに戻ったように感じた。


 私たちは見つめ合い、どちらからともなく近づいた。


 そして、強く強く抱きしめ合った。


 今まで友達として過ごしてきたから、少し恥ずかしさはあるけれど。


 それ以上に、想いが通じたことが嬉しかった。


 しっかりとお互いを確かめ合って、名残惜しげに距離を取った。