立ち去る女子に「わかった」と返事をする。コウジが「エイト、指」と言って儀式の再開をうながした。

 その後、十円玉はうんともすんとも言わなくなった。あんなに滑らかにひらがなをなぞっていたのが嘘みたいだ。

 これにはどうすることもできず、僕たちは無理やり降霊術を終わらせるしかなかった。

 そしてここから冒頭に述べた後悔へとつながる。