魔王様の影を帯びた姿に
――イジりすぎちゃったなぁ。
さすがの僕も、猛反省。
「彦ちゃん、ごめんね。
衣織ちゃんは彦ちゃん以外
絶対に好きにならないから
安心していいよ」
僕の言葉くらいじゃ
彦ちゃんの心のモヤモヤは
晴れないらしい。
「俺さ、毎日、頑張ってるよな?」
と、重いため息を吐き続けている。
「頑張ってるって
衣織ちゃんのこと?」
「卒業までは
生徒と教師の関係でいるように
恋心を押し殺してるじゃん?
あれ、結構しんどいんだよ」
「まぁ、彦ちゃんにしては
上出来だと思うよ。
衣織ちゃんがクラスの男子に
話しかけられていても
平気な顔で、素通りできてるし」
「教師じゃなかったら
強引に引っ張ってでも
空き教室に押し込んでるけど」
アハハ。
彦ちゃんの溺愛
一歩間違えば、犯罪者レベルだね。



