彦星さまは会いたくてたまらない




「なぁ、姫野」



「はい」



「織姫だった前世以上に

 オマエのことを可愛がって

 溺愛しまくってやるからさ」




「……」



「俺から

 もう二度と

 離れるなよ」





「はい!」




私は飛び跳ねるように

大きく頷いた。



空には数えきれないほどの

星たちが

私たちを祝福するかのように

輝いている。




18年間、彦星さまだけを

想い続けてきて良かった。



会えない苦しさに耐えながら

彦星さまを待ち続けて

本当に良かった。