彦星さまは会いたくてたまらない




私の隣に座る先生。

真剣な顔で、私を見つめてくる。



こんなに近くで見つめられるのは

二度とないだろう。




最後に先生の綺麗な瞳

目に焼き付けておこうっと。




フッっ。


先生の目じりが緩み

とびきり優しく微笑んだ。




高校では見たことない

先生の甘い表情。




前世の彦星さまを思いだし

懐かしさと

もう手に入らない悔しさで

涙がこぼれそうになる。





痛みで涙をくい止めるため

唇を強くかんだと同時

先生が私の頭に

手のひらを乗せた。