彦星さまは会いたくてたまらない



「凛空に聞いたから。

 七夕の夜は毎年
 姫野がこの神社に来るって」



わわわっ…

私に会いに来たってことですか?



なんで? 

なんで、なんで?



私の脳内は、パニック状態。




あっ…、そっか!

先生として来てくれたのか。



生徒が物騒な事件に

巻き込まれないように。




あ~もう。



先生の言葉を聞いて

勝手に嬉しくなって

勝手に期待しちゃう自分の性格

本当に変えたいよ。




どうせ私を家まで送ってくれて

『また学校でな』って

彼女さんの家に向かうんでしょ?



七夕だもんね。


大好きな人と

一緒に過ごしたいよね?



ほんと現実は……

残酷でしんどいよ……