「俺が可愛いと思うだけじゃ駄目?」
「健に可愛いと思われたいけど、外で着るのは勇気いる」
「じゃあ、家の中で着て!」


そ、それなら。


「わ、分かった!!」


地雷系の服を探してカゴに入れると、会計を済まし、健の家に戻った。


家に帰っても私が買ったネックレスを嬉しそうに眺めている健。


「それ気に入った?」
「好きな人に買ってもらった物だからね!」
「好きな人って、私?」
「幸以外に誰が居る?
あ、そうだ!!このネックレス絶対地雷系の服に合うから着替えてみなよ!!」


32にもなって、今時のファッションをするなんて恥ずかしい。


「恥ずかしいよ」
「俺が見たいの!」
「な、ら……」


健の気持ちに応えたい一心で、地雷系ファッションに身を包む。


フリルが付いた黒いブラウスに。
真っ黒なミニスカート。
仕上げにガーターを付けるとそれっぽい。


地雷ファッションにネックレスが首輪みたいで、凄くマッチしている。


「幸!めちゃくちゃ可愛い!」


私なんかが着ても似合うか心配だったし、恥ずかしい思いも有った。


でも、健が喜んでくれたからマイナスな気持ちなんて吹き飛んでしまう。