4限目の国語の授業が終わるなり、私の席までやって来た3年D組の吾守(あす)



「お誕生日おめでとう!
楓日(ふうび)!!!」



私は3年C組の楓日。

今日は私の18回目の誕生日。



「プレゼントは……。
楓日が食べたがってたフルーツサンドだぞ!!! 色々あってな! ミカン、バナナ、イチゴを買ってきた!!! 好きだよな?」

「うん。
毎年ありがとな」



吾守と友達になったのは小2の時で、毎年欠かさず誕生日プレゼントをくれるんだ。



「最後の誕生日プレゼント…大事に食べるな……」



来年から私は料理の専門学校、吾守は体育大学に行く事が決まっている。

だから…。



「最後じゃないぞ。
来年も再来年も渡すぞ!」

「今みたいに…簡単に会えなくなるのにか?」



それぞれ忙しくなって、会うのが難しくなるかもしれないぞ?



「会いに行く!
何があっても絶対に誕生日プレゼントを渡すから!!
毎年待ってろ!!!」