「高瀬くんは玲夏目当てかなぁ〜(笑)」
「どうしてよ」
「だって私がすぐ行くって言ったのに玲夏と行きたそうだったじゃん」
「……それは、2人いるのにやっぱり1人にしちゃって思ったからでしょ」
「いやぁ……高瀬くんは玲夏狙いっと」
携帯に打ち込みだした
あー、またいち子の情報網に入るのかな
別に普通に話してるだけだし、席替えしたら話さなくなるよ、きっと
30分ほど経つとTシャツにジーンズというラフな格好で呼びに来てくれた
「服買いに行きたいんだよね、一緒に選んでよ」
いち子はバスから立って降りていく
私も立ち上がってついていく
いち子はバスのステップをぴょんぴょんと降りていくが玲夏は前に進まない
「あれ?」
「どうしたの?玲夏ちゃん」
「何か引っかかったかも……」
高瀬くんがバスに乗り込んできてくれた
「あ〜待って、紐が……」
どうやら肩から下げていたポシェットがバスの手を置く部分に引っかかったみたいで
「じっとしてて……」
前から高瀬くんに抱かれてしまった
ち、ちょっと〜
近い、近い
長い腕が私の背中に回されて密着する
どうやら片手で引っ掛かりを外してくれているようだ
高瀬くん…いい匂い
なんて!そういう場合じゃないし
まだ外れないのかな
「あ、あのー」
「ん?ちょっと待って」
ぎゅっとまた抱きしめられた
「玲夏ちゃん」
高瀬くんは耳元で名前を呼んでくる
「な、何?」
「紐が埋まってるからさ、少しこのまま後ろに下がれるかな?」
「下がるけど、あの力緩めて……欲しいです」
「ぷっ、何で敬語?(笑)」



