公親くんと、もっと一緒にいたいと思う。

だけど、ここに住むという話は全く別問題だ。

あれこれと色々考えていると思わず長風呂になってしまった。

それに、半身浴もできるこのお風呂はあまりにも快適で、つい長居をしてしまう。

お風呂を出て、洗濯物を干させてもらおうと、リビングへ行く。

すると、リビングから話し声が聞こえた。


「ああ、彼女は大丈夫。
昨日はうちに泊まってたから。」

え?
ひょっとして、私の事?

「いや、ただ宅飲みしてただけなんだけど…。
不幸中の幸いで、アパートにいなかったから、難を免れたってとこ」

ちょっと待って!
一体誰とお話してるの!?

「ああ、あそこは危ないよ。
女性専用アパートらしくて、美由紀の部屋はそこの1階なんだよ」

「……だろう?
そうなんだ。あそこへ戻すなんて考えられないよ。
でも実家は京都北部に引越しをされていて、帰ることは出来ないらしい」

一瞬、共通の友人なら淳之介かと思ったけれど、実家のことを知らない人??
誰なの?

公親くんが振り返り、私と目があった。
何故かおいでおいでしている。