「パソコンをのぞき込む真剣な顔。
録画できてなくて泣きべそかいて落ち込む顔。
楽しそうになぞなぞを出したり。
意外と酒飲みだったり…」

「ちょ、ちょっと!
それいい所全然ないじゃないっ」

パッと真っ赤になりながら、文句を言うその顔は『思いのまま』そのものだ。

「可愛いよ」

「え」

「その全部が可愛い。
大切にしたいと思ってる」

「公親くん…」

「美由紀、俺と結婚を前提に付き合ってほしい」

「……!」

「美由紀はまだ社会人1年目だ。
若くて、結婚なんて考えていないだろう? 俺は、美由紀が結婚してもいいと思えるまで待てるから。
ただ傍にいたいんだ。
ずっと美由紀の傍で、一緒に笑っていけたら、それでいい。」

「公親くん……私…」

「ごめん、俺舞い上がりすぎてる?
重く思わないで。
本当に、傍にいられるなら、それで…」

「嬉しい」

「え」

「そんなの、嬉しいに決まってるじゃないっ!
私でいいの?
私、公親くんが言ったように、本当に頼りないの。いつも失敗ばかりして…」

「どんな美由紀も可愛いよ。
めちゃくちゃ可愛い。
それに、俺は頑張ってる美由紀も好きなんだけど?」

「公親くん…」

「……返事、聞かせて?」

「……よ、よろしくお願いしますっ」

「本当に!?」