「あ、そろそろ頂上だ」


 翔くんがそう言ったのを聞いて、私は外に目を向ける。


 窓の外には、夢の世界が広がっていた。


 イルミネーションがキラキラと輝き、暗闇を彩る。


 その時の景色は、私は一生忘れないだろう。


 観覧車という閉ざされた空間の中で、私と翔くんの2人きり。


 周りの時間とは隔離された。世界を過ごす。


 この時間が、一生続いてほしい。


 そして、ずっと翔くんと一緒にいたい。


 これからも、この先も。