冷酷な処刑人に一目で恋をして、殺されたはずなのに何故か時戻りしたけど、どうしても彼にまた会いたいと願った私を待つ終幕。

 これから、城で立場上の仕事があるからとセシルには先に帰って貰った。

 その言葉は、間違ってはいない。あの人には、出来るだけ嘘をつきたくない。誰よりも、愛しているから。

 広い廊下を乱暴な足音をさせて走ってくる大きな音を聞いて、俺は目を細めつつ彼の到着を待った。

 きっと、こうなるだろうと予測していた。この結婚式を以て、乙女ゲームはエンディングを迎えるからだ。

 一番簡単なルートの、正ヒーローとのハッピーエンドだ。

 セシルがなるはずだった悪役令嬢は、すぐに引き下がったのでいくつかの恋愛イベントがなくなってしまったのかもしれない。