「テスト、終了~!」
「はあ~」
私は深く息を吐き、ペンを机に置いた後、さり気なく斜め前に座る明人君に目をやった。
(勝てるかな?)
私が不安になりながら考えていると、人の気配を感じ顔を上げた。
「前野、ちょっと良いか?」
「うん。私も明人君に話したいことがある」
私達はテストの終わりに賑わう教室を出て、屋上へ向かった。