「…てことがあって」
「あはは。それは大変だね」
「笑いごとじゃないよ~!」
その日の放課後、私は友達の沙奈に屋上でのことを相談した。
「う~ん。あっ!良いこと思い付いた」
「なになに!?」
「陽太君に勉強、教えてもらいなよ!そしたら、明人君にも勝てるよ!」
「陽太君ってテスト、学年二位の?ちょっと頼んでみようかな?」
「うん!そうしなよ!しかし、梨奈も厄介な人を好きになったね~」
「自覚してます」
まさか、自分がテスト学年一位の人を好きになるなんて。しかも、そんな人に勝とうなんて無理な話だ。