次の瞬間、ツルハシを構えていた彼の後ろから、五人の男性が現れた。人相が悪く屈強な彼らは、全員が炭鉱の工具を武器代わりに手にしている。
「なんだ、この銀髪の子どもは?」
「俺たちの仕事に文句を言ってきたんだ」
「生意気だな。痛い目をみないとわからないか?」
ツルハシが振り下ろされ、ヴォレンスが弾いた。工具が手から飛んでも拳を構える男性に、ヴォレンスは流れるような動きで蹴りを入れた。
「殺さないでよ、兄さん!」
「わかってる!」
倒れた男性を庇うシルヴァンに代わって六人の攻撃を一手に引き受けるヴォレンスは、人数差をものともせずに次々と男達を沈めていく。
そのとき、ひとりの男性が岩を持ち上げてシルヴァン目がけて投げ飛ばした。
はっとするヴォレンスが弟を見た瞬間、シルヴァンは勢いよく飛んできた岩を足で受け止めて蹴り返す。怯える男性が目を丸くした隣で、弟は涼しげな顔だ。
「よしっ! さすが、ゴリラ!」


