魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

「……目が合ったら凍らせてやろうかと思って」


まさかそんな返事がくるとは思わず、驚いてしまう。


雪兎がここまで怒るのは珍しい。


こいつは基本的に他人に干渉しないし、特に魔族以外とは関わろうとしない。


それなのに、鈴ちゃんの記憶を見た日はずっと鈴ちゃんの話をしていたし、今日だって……雪兎は普段引きこもっているから招集をかけていないのに、自ら望んでアセンブリに出席した。


さっきも、教室までついてくるとは思わなかったな。


言葉にはしないけど……鈴ちゃんのこと、気に入ってるのかも。


それに、雪兎は家庭環境が複雑だから……鈴ちゃんに同情したのかもしれない。


「鈴ちゃんもブランにいる時はずっと怯えてたし、怖い思いしながら過ごしてたんだろうね」