魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

それに、夜明自身も記憶を見ることは最終手段にしているらしい。


この能力を知っているのは身内と数少ない者だけだし、夜明にとっての切り札。それを使うほど、鈴ちゃんの潔白を証明したかったんだろうけど。


「ああ……鈴蘭には、いつか正直に話す」


「そうだね」


確かに今そんなこと言っても困惑させるだけだろうし、鈴ちゃんが慣れてから白状するのがいいと思う。


その時は俺も一緒に謝ろう。


「今は、鈴ちゃんが新しい生活に早く慣れるようにサポートしよう!」


それが最優先だ。


「ノワールなら問題ないでしょう。噂も広まってはいないようですし」


竜牙くんの意見はごもっとも。


「ていうか、ノワールの生徒はそんなこと気にしないだろうしね」