「あの、止まらなくて……ごめんなさい……」


違う、悲しくて泣いてるんじゃない……。


今、あまりにも嬉しくて、こんなふうに接してもらえることに胸がいっぱいになって……。


情けない顔を隠すように、両手で覆った。


「謝らなくていい」


優しい声色でそう言って、抱き寄せてくれた夜明さん。


その温もりに、今度こそタガが外れてしまった。


「ごめんなさ……」


そう言いかけて、言葉を飲み込む。


「……ありがとう、ございます……」


口ぐせのようになっていた謝罪の言葉。だけど……夜明さんや皆さんには、「ごめんなさい」ではなく「ありがとう」と伝えたい。


たくさん、たくさん……その言葉を言いたかった。