魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

「これって、もう世間にも公表されてるの!?︎」


大講堂は困惑の声に包まれていた。


「よって、本日付でブラン学級からノワール学級へ転級する」


え……? 続けて吐かれたフードさんの発言は、今日何度目かの驚愕だった。


私が、ノワール学級に……?


それは、フードさんの婚約者になったからってことなのかな……?


ルールが全くわからず、突然の転級に驚きを隠せない。


驚くことばかりで、もうリアクションがおいつかなかった。


そんな私を、フードさんはさっきと同じように抱え上げた。


「鈴蘭への行いは俺への行いと心得よ」


牽制するように低い声でそう言ってから、私を見たフードさん。


さっき生徒たちを睨みつけていた眼差しとは違う、優しさに満ちた瞳。


「行こう、鈴蘭」