魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~



廊下であたしを解放したノワール生が、あたしを睨みつけてくる。


「礼儀をわきまえない人間はこの学園に必要ない。次は退学処分になると思え」


何よ……あたしの邪魔をするなんて……。


あたしは、白神ルイスの婚約者よ……!


そう思ったけど、なんだかその名前がとても安っぽく感じて、口に出すのはやめた。


あたしがルイス様で……鈴蘭が、黒闇神様……。


そんなの、おかしい……。


いつだって、あたしは鈴蘭よりも上じゃないと……。


ノワールの生徒が大講堂に戻ったと同時に、ルイス様が現れた。


「おい星蘭……!」


焦りと怒りを滲ませた表情で、口を開いたルイス様。


「お前、さっきのはなんだ……! 儀式中に口を出すバカがいるか!!」


バカ……?