獅堂さん、本当にいい人だなぁ……。
体操シューズや、まだ新しい教科書など、ひとりでは持ちきれなさそうだったから、すごく助かる。
「荷物はこれで全部か?」
「はいっ……」
「鈴ちゃん、そのペンケース何?」
獅堂さんの表情が、心なしかいつもよりも陰っているように見えた。
何っていうのは、どういうことだろう……?
普通の筆箱だと思うけど……。
「いつから使ってるの?」
「入学してからです。妹がくれて……」
「……あー、あの時の記憶のか」
あの時の記憶?
「そんなボロボロのペンケースをくれるなんて、優しい妹だね~……」
獅堂さんが、笑顔を浮かべながら星蘭のほうを見た。
まるで、私の妹が星蘭だって知っているかのような行動。
体操シューズや、まだ新しい教科書など、ひとりでは持ちきれなさそうだったから、すごく助かる。
「荷物はこれで全部か?」
「はいっ……」
「鈴ちゃん、そのペンケース何?」
獅堂さんの表情が、心なしかいつもよりも陰っているように見えた。
何っていうのは、どういうことだろう……?
普通の筆箱だと思うけど……。
「いつから使ってるの?」
「入学してからです。妹がくれて……」
「……あー、あの時の記憶のか」
あの時の記憶?
「そんなボロボロのペンケースをくれるなんて、優しい妹だね~……」
獅堂さんが、笑顔を浮かべながら星蘭のほうを見た。
まるで、私の妹が星蘭だって知っているかのような行動。

