魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~



「お前のことは俺が守ると、約束しただろ?」


いつも、この棟にいる時はどこにいても落ち着かなかった。


人目を恐れて、できるだけ目立たないように気配を殺して歩いていたのに……夜明さんが隣にいてくれるだけで、いつの間にか恐怖心は消えていた。


何度お礼を言ったって足りないくらい、感謝の気持ちでいっぱいだった。


「あ、鈴ちゃんの教室ここ?」


「は、はい……」


自分のクラスについて、中を見る。


すぐに星蘭の姿を見つけて、星蘭も私に気づいた。


思わず目を逸らしてしまう。


でも、夜明さんたちを待たせるわけにはいかないから、急いで自分の席へ向かった。


机の中のものを、カバンに詰めていく。


「鈴ちゃん、ロッカーの荷物は俺が持つよ」