「お前のことは俺が守ると、約束しただろ?」
いつも、この棟にいる時はどこにいても落ち着かなかった。
人目を恐れて、できるだけ目立たないように気配を殺して歩いていたのに……夜明さんが隣にいてくれるだけで、いつの間にか恐怖心は消えていた。
何度お礼を言ったって足りないくらい、感謝の気持ちでいっぱいだった。
「あ、鈴ちゃんの教室ここ?」
「は、はい……」
自分のクラスについて、中を見る。
すぐに星蘭の姿を見つけて、星蘭も私に気づいた。
思わず目を逸らしてしまう。
でも、夜明さんたちを待たせるわけにはいかないから、急いで自分の席へ向かった。
机の中のものを、カバンに詰めていく。
「鈴ちゃん、ロッカーの荷物は俺が持つよ」

