魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

私の気持ちをわかってくれたのか、土下座を取り消してくれた夜明さん。


よかった……。


ルイスさんは歯を食いしばったのか、ギリッという嫌な音が聞こえた。


「……失礼な態度をとって……申し訳、ございま、せん」


頭を下げたルイスさんを見て、周りにいる人みんなが驚愕している。


私も、まさか本当にルイスさんが謝ってくれるなんて思っていなかった。


「また鈴蘭に無礼な態度をとったら、白神家の汚職を全部晒してやるからな。一族ごと滅ぼしてやる」


これだけの人が集まっているというのに、辺りには異様なほどの静寂が流れていた。


「ここにいる野次馬どももだ。俺の鈴蘭を侮辱でもしてみろ。生き地獄を見せてやる」


夜明さんの低い声が響く。


「行こう、鈴蘭」