魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

ルイスさんが、あからさまに焦った顔つきになった。


「……俺はすべてを知っているが、ここで話してもいいか?」


どんな話なのかはわからないけれど、ルイスさんにとっては困る話のようで……下唇を噛み黙り込んでしまった。


「黙っていてもらいたいなら、今すぐここで鈴蘭に土下座しろ」


ど、土下座……!?︎


「ああそうだ……“失礼な態度をとって申し訳ございません”と謝罪も忘れずにな」


「よ、夜明さん、謝罪なんていりません……!」


私は慌てて止めに入った。心配して言ってくれているんだろうけれど、土下座なんて……。ルイスさんはプライドが高い方だろうから、そんなことは絶対にしたくないはず。


それに、こんなに人がたくさんいるなかで……。