魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

「“鈴蘭への行いは俺への行いと心得よ”。俺はそう言ったはずだ」


ルイスさんが、何を言っているんだとでも言いたげな顔で驚いている。


だけどそれ以上に、私のほうが驚いた。


ルイスさんが言ったことに対して……まるで気にしていないみたいだったから。


どういうことだって、問い詰めると思ったのに……。


ちらりと夜明さんのほうを見ると、情けない声が漏れそうになるほど恐ろしい面持ちをしていた。視線だけで人を殺められそうなほど恐ろしい表情で、ルイスさんを睨んでいる。


顔が整っているから、なおさら威圧感があって、思わず視線を逸らしたくなるほど。


さすがのルイスさんも、一歩後ずさっていた。


「……お前の父親は、あの大臣政務官とプライベートでも仲がいいそうだな」


「……っ」