魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

「お前たち、揃いも揃ってなぜ神聖なブランの棟に足を踏み入れている? 原則、別学級へのむやみな出入りは禁止されているだろ」


ルイスさん……。


私たちの前に立ちふさがったルイスさんは、眉間にシワを寄せて私を睨んだ。


その憎悪のこもった眼差しに、足がすくんでしまう。


そんな私を支えるように、肩を掴む手に力を込めた夜明さん。


司空さんが、すっと私たちの前に出た。


「許可はもらっている。級長だろうが、お前に命令する権利はない」


敬語を使っていない司空さんの姿に、少し違和感を覚えた。


口調もきつく、ルイスさんに対して威圧的な態度。


「……級長は学級のトップだ。権利がないはずないだろう?」


ルイスさんも負けじと司空さんを睨みつけていた。