魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

「あ、ありがとう、ございます……」


「とっとと行って帰ろっか。俺、ブランに入るのなんて中等部以来だな」


あれ……? もしかして、獅堂さんもついてきてくれるつもりなんじゃ……。


「はぁ……ブランは空気が悪いから嫌なんだよ」


驚いていると、冷然さんまで立ち上がった。


「じゃあ雪兎はお留守番してる?」


「……うるさい」


「念のため、ブランに入る許可証はもらっています」


司空さんまで1枚の紙を手にして歩きだして、私は呆然としてしまった。


「さすが竜牙くん」


皆さん……。


「あ、あの、ついてきてくださって、ありがとうございます……」


夜明さんの婚約者というだけでここまでしてくれるなんて、夜明さんはすごく慕われているんだな……。