魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

その耳が……赤くなっていることに気づく。


本当に嫌われているわけではないのかな……?


よ、よかったっ……。


「あ、魔族種も知らないよね」


魔族種……それは、魔族の種類のことかな?


「俺は虎族の末裔だよ」


さらっとそう言った獅堂さん。


「夜明は悪魔族。雪兎は雪男族で、竜牙くんは竜族だよ」


次々と紹介してくれたけど、驚きのあまりぽかんと空いた口が塞がらなくなる。


虎族も雪男族も竜族も全部本に書いてあった。


どれも、魔族のなかでも重宝されている種族だって……。


それに、悪魔族って確か――魔族のなかでも、最強の種族だ。


夜明さんがすごい人だということはわかっていたけど、まさか最強と謳われている魔族だったなんて……。


「俺たちと仲良くしてね」