魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

しゅんと肩を落とした冷然さん。獅堂さんに対しての態度とあまりにも違ったから、少しだけ驚いてしまう。


夜明さんのことを敬っているんだろうなとすぐに伝わってきた。


「雪兎がごめんね、愛想がない奴で」


そ、そんな……! むしろ、私のほうが突然ノワールにやってきて、ご迷惑なんじゃ……。


冷然さんや獅堂さん、司空さんや夜明さんからはお互いへの信頼を感じるから、きっと古くからのお友達に違いない。


そこに私が急に入ったら、嫌われてしまうのも無理はない。


だけど、夜明さんのご友人に嫌われるのは悲しいから、少しでも好かれるように頑張りたいと思った。


「こんなんだけど、雪兎も歓迎してるから」


え……?


冷然さんのほうを見ると、あからさまに私から目を逸らした。