魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

名前を名乗って、ふいっと私から目を逸らした。


この人も、夜明さんの友達? 態度からすると、私は嫌われているのかもしれない……。


「雪兎はノワールの1年生だよ」


同級生……?


「1年の成績表で2位だったの見てない?」


あの時は夜明さんに会えなくなって落ち込んでいて、自分と知っている人以外は確認していなかった……すごく失礼だ……。


「……おい、余計なこと言うな」


「ははっ、雪兎が2位になったのなんて初めて見たから、笑っちゃった」


「次は負けないし」


私のことを、じろりと睨んだ冷然さん。


その凄みに、びくっと肩が跳ねた。


「……雪兎、鈴蘭が怖がってるだろ」


心配してくれたのか、夜明さんが冷然さんを睨みつけた。


「ご、ごめんなさい……」