「鈴蘭様」
離れた場所に立っていた……司空さんと呼ばれていた方が、私の名前を呼んだ。
「はじめまして、司空竜牙と申します。夜明の従者です」
大講堂での挨拶で、副級長だとは知っていたけれど、夜明さんの従者まで務めているなんて知らなかった。
私も「はじめまして」と、慌てて頭を下げる。
「何かあれば、いつでも頼ってください。夜明と鈴蘭様のことは、わたしくしがお守りします」
初対面の私に、そんなふうに言ってくれるなんて……。
入学式で、優しそうな方だと感じたけれど、想像以上にいい人だと思った。
「ほら、雪兎も自己紹介して」
獅堂さんに背中を押されて前に出たのは、マスクをしたおとなしそうな男の子。
「……冷然雪兎」
離れた場所に立っていた……司空さんと呼ばれていた方が、私の名前を呼んだ。
「はじめまして、司空竜牙と申します。夜明の従者です」
大講堂での挨拶で、副級長だとは知っていたけれど、夜明さんの従者まで務めているなんて知らなかった。
私も「はじめまして」と、慌てて頭を下げる。
「何かあれば、いつでも頼ってください。夜明と鈴蘭様のことは、わたしくしがお守りします」
初対面の私に、そんなふうに言ってくれるなんて……。
入学式で、優しそうな方だと感じたけれど、想像以上にいい人だと思った。
「ほら、雪兎も自己紹介して」
獅堂さんに背中を押されて前に出たのは、マスクをしたおとなしそうな男の子。
「……冷然雪兎」

