魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

魔族について詳しくないのは事実だけれど、どうして彼がそれを知ってるんだろう……?


「……おい」


「痛っ……!」


後ろにいたマスクをつけた人が、金髪の男の人を殴った。


「ホント、みんな暴力的だなぁ……」


「お前が余計なこと言うからだろ」


なにやら怒られているその人。殴った人のほうが年下に見えるけど、どういう関係なんだろう……?


というか、この人たちは……。黒い制服を身にまとっているから、ノワールの方ということはわかる。


「あ、ごめんね、自己紹介がまだだった」


じっと見つめていると、私の心の声を読んだかのようにそう言った金髪さん。


「俺は夜明の友達の獅堂百虎。これからよろしくね」


笑顔で手を差しだしてくれた、獅堂さん。