魔王子さま、ご執心!②~最強王子と、 甘すぎる溺愛婚約生活が始まる~

って、感動している場合じゃないっ……目の前の彼は、怪我をしていないかな……。


心配で、じっと彼を見つめる。


「もしかして心配してくれてる? このくらい平気だよ」


彼は笑ってそう言ってくれた。そして、焼け焦げた部分にそっと手を這わせる。


まるで魔法のように、彼が手を添えた部分が元に戻っていった。


す、ごい……これも、能力っ……!?︎


「夜明も俺の能力を知ったうえでやってるからね。心配してくれてありがとう」


能力を知って……ということは、この再生魔法のようなものが、彼の能力……?


「……そっか。魔族についてはあんまり詳しくないんだよね? びっくりさせちゃった?」


え……?


優しい声色で聞いてくれる彼に、首をかしげた。